パンの原材料は、大きく『基本材料』と『副材料』の
2つに分けることができます。
基本材料
①小麦(穀物) ②水 ③酵母 ④(塩)
パンの骨格を作り、ボリュームと風味を与える役割があります。
副材料
①糖 ②油脂 ③乳製品 ④卵 ⑤その他
パンの食感・風味に変化を与える役割があります。
☆ 小麦の役割 ☆
◯パンの生地(グルテン)を形成する
小麦粉100に対して60~70の水を加え混ぜ、捏ねると粘弾性の塊(生地)になります。
こねている過程で、生地中に気泡の核がつくられます。
これがグルテン組織です。
その気泡に酵母がつくる炭酸ガスが充填(空いているところにものをつめてふさぐ)
されパンの気泡の元になります。
小麦粉に含まれるタンパク質(グルテン)はパン生地の骨格であり、
気泡を保持する膜の骨格でもあります!
このことから、パン生地をしっかりこねることは、
美味しいパンを焼く上でとても大事な行程であることがわかります。
◯加熱によって組織を固定化する
小麦粉に水を加えて捏ねることでグルテンを形成し、
酵母が生成する炭酸ガスで生地を膨らませます。
そして、焼成することで澱粉は水を吸収して膨らみ固まります。
澱粉は焼いた後のパンの形を維持する骨格となります。
◯酵母の栄養
製粉によって傷ついた澱粉の一部は、水を加えると給水し、
小麦に含まれる酵素によって麦芽糖に分解されます。
無糖生地ではこの麦芽糖がパン酵母の栄養源となります。